私の記憶にある「最初のうつ症状」(主観)
小学6年の時。
朝、目が覚めるとなんだかいつもと違う感じがしました。
体を動かしたくない、動かすのが怖い。
この場所から動くのが怖い、学校に行くのが怖い。
学校に行きたくない。よく分からないけど、行きたくない。
目が覚めたら、頭と体がそんな感覚でした。
自分でもなんでこうなっているのか分かりません。
前の日は普通に過ごしていたと思います。
学校に行きたくない理由も考えつきません。
ただ、動きたくたいんです。怖いんです。
けれど、この感覚をそのまま親に伝えることはできません。
怒られることが容易に想像できたからです。
「よく分からないけど、なんだか学校に行きたくない」なんて、怒られるし怒鳴られるし分かってもらえない。
そう思いました。
今でも、あの頃感じたままを伝えたとしても理解してもらえなかったと思います。
そして、怒られたと思います。
だから私は、正直に言わずに「お腹が痛い」「頭が痛い」という体の症状を理由に、学校へ行くのが難しいと訴えました。
この日だけ学校に行かずに休めば、次の日からはまた普通に学校へ行けると思いました。
ですが、症状は続きました。
少し無理して、なんとか学校へ行くことができれば、あとは問題なく楽しく過ごせました。
小学6年のわたしにとって、学校は楽しい場所でした。
授業も休み時間も友達と遊ぶことも、楽しいことでした。
それが分かっていても、朝目が覚めるとまた同じ感覚になってしまうのです。
本当にわけが分かりませんでした。
そのわけが分からない状況を「よく分からないけど学校へ行くのが嫌だ、怖い」と言葉にすることはできたかもしれません。
原因や具体的なことは分からないけれど、「分からないけど怖い、嫌だ」という感覚は理解していました。
でも、怒られると予想して、誰にも言いませんでした。
「学校へ行きたくない」なんて言ったら、怒られるに決まってます。
「子どもがそんなことを言ったら怒られる」という場面をテレビでよく見ていました。
そしてこの頃の私は、朝起きるのが苦手になりつつあり、ほぼ毎朝怒られていたと記憶しています。
だから、さらに言えない状況でした。
誰にも言えないまま、最初の症状を抱えたまま、過ごしてしまいました。
言ったらなにか変わっただろうかと考えてみても、やはり当時の私の予想通り、怒られるだけだったと思います。
当時はまだ、うつ病や精神的な病気についての認知度は低いものだったと記憶しています。
私が高校生になる辺りにうつ病についてテレビで取り上げられるようになり、うつ病と自律神経失調症の違いについても言われるようになっていました。
専門家の意見によって、テレビでの理解もやや混乱していたように思います。
私に初めて症状が出現した時は、うつ病についても、自律神経の病気や症状についても、まだ広く知られていなかったんです。
まぁ、認知度が高まっている現在のような環境だったとしても、小学生の子どもが「よく分からないけど学校に行きたくない」なんて、言えなかったと思いますが。
ここで、1つの可能性として。
よく、「子どもは表現力が発達途中だから、自分の症状を言葉にするのが難しい」という専門家の意見をテレビなので耳にするのですが・・・。
子どもながらに言葉にすることができたとしても、それを「言ってはいけないこと」「言ったら怒られること」と判断してしまえば、言うことができないと思うのです。
子どもにとって、親は神に等しい存在です、絶対なんです。
それがいつまで続く思い込みなのかは個人差がありますが、その神様を怒らせることは悪いことなんです。
だから、言えない。
そういうこともあるんです。
だったらどうすればいいのか。
それは私にも分かりません。
ただ、1つの可能性として、「子どもは、言葉にできても言えない場合もある」ということを、誰かに知っておいていただきたいなぁと、思いました。
親、怖かったんです。怒るから。怒鳴るから。
長くなってしまいました。
取り留めもないです。
なので、これはここまで。